JB4P

4極フォン用ジャンクションボックス

About

新型コロナウイルスの関係で,在宅勤務が推奨されています(いました)。 仕事に集中するために,ミキサーを有効活用して社給携帯(iPhone)だったりBGMだったりを 単一のヘッドフォンで同時に再生できるようにしようと思いました。 どっこい,iPhoneに採用されている4極フォン端子の厄介さが立ちはだかったので, その対策のための箱を作りました。

最初のヘッダ画像にはゴチャゴチャと写っていますが,実際に自分で作ったのは左記の箱のみです。 4極フォン端子をモノラルフォン端子3つに分割するだけの簡単な装置。 こちら側が分岐後で,イヤホン左,イヤホン右,マイクと並んでいます。 裏側に4極フォン端子を接続する用のジャックがあります。

ちなみに,iPhoneの4極フォン端子の場合,プラグ先端からイヤホン左,イヤホン右,GND,マイク と並んでいます(詳細はCTIA規格とかで検索してください)。 一方,今回使用したパネル取り付けタイプのフォン端子用ジャックの部品には 「絶縁タイプ」と「非絶縁タイプ」があります。 非絶縁タイプだとプラグの一番根本側の極が,取り付ける箱の外壁と導通します。 今回の場合,分岐後のモノラルフォンジャック側であれば,非絶縁タイプを使用しても問題ないですが, iPhoneを接続する側の4極フォンジャックに非絶縁タイプを使用すると, マイク信号の極が外壁と導通してしまうため,用を足さなくなります。 したがって,必ず絶縁タイプを使用する必要があります。

中身です。とてもシンプルです。 iPhoneの4極フォン端子のマイク極は「エレクトリックコンデンサ型マイク」用となっており, DC数Vが印加されています(詳細はプラグインパワー方式とかで検索してください)。 このDC信号はミキサーに繋ぐ分には邪魔なので,抵抗(2.2kΩ)とコンデンサ(10μF)を 繋いでカットしています。各素子の値は割とえいやなので信用しないでください。

余談ですが,4極端子を使用するタイプのiRigでは プラグインパワーのDC信号を利用してトランジスタを駆動させ, ギター信号のインピーダンス調整をする仕組みらしいですね。 iRigもどきの自作例もあるみたいですが, 今回は別にギターを直接繋ぐつもりもなかったので, 採用しませんでした。

使い方

具体的な信号の流れはこのようになります。 ミキサーに求められる機能としては 「Monitor(又はAUX)とMain Outの信号を完全に分離できること」です。 つまりミキサーの各Chのメインレベル調整の前段にMonitor又はAUXのレベル調整が 存在している必要があります。使用するミキサーのブロックダイアグラムをよく確認してください。 分離できない場合,自分のMicの音も自分のヘッドフォンに聞こえてくることになります。

実際に配線するとこのようになります。 私が使っているミキサーは「MACIE PROFX4v2」で,インプット数はモノラル2ch,ステレオ1ch(+Tape in)です。 私の場合は1chにMic,2chにジャンクションボックスのイヤホン信号左,3,4chにBGMの信号を入れています (通話に使うだけならモノラルで十分なので,ジャンクションボックスのイヤホン信号左だけにしています)。 またMonitor OutをジャンクションボックスのMicに接続しています。1chはMonitorのレベルだけ上げて, 他のchはメインレベルを上げています。

To Be Continued

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